▼<伝説の故郷>1~3より
[マガジンt 2008-08-14 12:25]
※1/3より抜粋
明確に <伝説の故郷>は、韓国で“伝統”という単語と最も似合うドラマシリーズだ。 単に<伝説の故郷>は、初めてのシリーズが1977年放送を始めて以来 12年の間578編に達するエピソードを放送したとか、その後1990年代と2000年代にかけて何度も復活した歴史を持ったからだけではない。 各シリーズの間に10年余りの空白期があることにもかかわらず、<伝説の故郷>は絶えず広く知られた。 メディアでは、夏ごとに歴代九尾狐に対する記事を載せて、両親は子供に“九尾狐”【クミホ】を見てぶるぶる震えた記憶を話して、インターネットのブログには<伝説の故郷>のエピソードに対する話が飛び交う。 韓国で、30年余りの間このように多くの人々の記憶に残っていて、絶えず反復再生するドラマは無い。 これは、強烈な印象を残す恐ろしいエピソードが多かった<伝説の故郷>の特徴も影響を及ぼしただろう。 しかし、もっと重要なのは、“九尾狐”や、“私の足よこせ”おばけが登場した“トクテゴル”を、“世の中で最も恐ろしい話”で受け入れた、その当時の人々の集団的な情緒だ。
1970~1980年代の間 <伝説の故郷>は、韓国人が皆共に見られる最も華々しい見どころであった。 <伝説の故郷>には、人からキツネに変わる九尾狐の顔みたいな不思議な扮装術があったし、九尾狐が数回とんぼ返りするワイアーアクションがあったし、人が人肉や生きたミミズを食べる猟奇的な設定もあった。 2個の空中波放送会社の他では当然見ることもなかった その時期に、<伝説の故郷>は 最も難なく楽しむことができる娯楽物であったし、それで皆が共有する記憶だ。 映画<華麗なる休暇>で TV一台の前で<伝説の故郷>を見て恐怖に震える人々のように、<伝説の故郷>は TVが家族や隣住民たちと共に見る対象だった時代の遺産だ。 当時の視聴者たちが“九尾狐”を見て感じた恐怖は、集団の経験として “九尾狐”がそれ以上恐ろしくない今でも、その共感は残っている。 <伝説の故郷>が、いわゆる“核家族”と“新世代文化”が浮び上がり始めた1989年に放映終了されたのは 興味深い偶然だ。 TVが、世代が徐々に分化し始める頃、<伝説の故郷>の力は尽きた。
過去の<伝説の故郷>が同じ話を繰り返したとすれば、2008年の<伝説の故郷>は 話の中に含まれている現代的意味を暴いて、過去のように恐ろしい場面を直接見せる“ホラー”の代わりに、雰囲気で人を圧倒する“スリラー”に傍点をつける。今の<伝説の故郷>は、素材の“伝統”は継続するものの、それを見せる方式を全く別にする。
これ以上キツネ扮装をしない“九尾狐”は、既存ファンたちに<伝説の故郷>にふさわしくないという批判を受けることもした。 しかし、<伝説の故郷>は、そのように伝統を破りながら、この時代の情緒を入れる伝説の可能性を提示した。 それは、世代と世代を越えて、一つの共同体的な記憶で残っているTVシリーズの生命力を、いつまで継続することができるのかに対する試みでもある。今回の“九尾狐”編で 男主人公は、新しい時代の開花期と一緒に過去の悪習をなくして、九尾狐を彼らの人生の中に受け入れることだと確約する。 それは、今<伝説の故郷>も しなければならないことなのかも知れない。 果たして、<伝説の故郷>は、過去とはまた他の方式で 伝説をまた私たちの生活中に引き込むことができるだろうか。
※3/3より、九尾狐部分のみ抜粋
説明が必要ない<伝説の故郷>の代表エピソードの中の一つ。 1977年ハン・ヘスクが初代九尾狐で出演した後、チャン・ミヒ、ソン・ユナなどを経て、今年<伝説の故郷>のパク・ミニョンまで、多くの女性人気タレントが“九尾狐”に出演して話題になった。 ハン・ヘスクが出演した当時には、特殊メイクが発達しなくて 化粧を濃厚にした程度だったが、以後には 奇怪な扮装で視聴者を薄気味悪くしたし、コンピュータ グラフィックが使われた後では、九尾狐の変身過程をコンピュータ グラフィックで見せるなど、時代にともなうKBS特殊効果の発展を見せる伝統のエピソードでもある。 特に2008年バージョンでは、クァク・ジョンファン監督が、九尾狐をキツネの顔をした怪物に描写する代わりに、変身前の顔に九個の尾ひれをつけた存在で描写、既存とは違った解釈を見せることもした。 あまりにも人気エピソードなので、人間として身分をだまして生きた九尾狐が10年の間 一人の男と暮らしながら 人になるように願う本来のエピソード【ユナさんのクミホのお話】から、九尾狐が人間に対する怨恨を返すエピソード、性格が違う九尾狐姉妹の話など、多様なバージョンで作られた。
―――上の記事の青字にもあるように、昔の方が良かったという人たちのためでしょうか(?)、ユナさんの”九尾狐”が13日にケーブルテレビで放送されました。
▼七福、狐谷で九尾狐に出くわすが・・・ Eチャンネル“97伝説の故郷”
[東亜日報 2008-08-13 03:01]
▽Eチャンネル“97伝説の故郷―九尾狐”(午後3時50分)
二十九歳オールド・チョンガーの七福(アン・スンフン)は、老母に限りない誠意で仕える貧しい木こりだ。 老母が食欲を失うや、七福は極暑の暑さに氷を求めようとして、千年の老いたキツネが棲むという狐谷を訪ねて行って、九尾狐に会って危機に処する。 彼の孝行の思いと純粋さに引かれた九尾狐は、七福に自身を見たという話を絶対しないという確約を受けた後、彼を助ける。 次の日、行く場所のない若い女性(ソン・ユナ)が七福の前に現れて、七福は彼女と夫婦の縁を結ぶ。 彼女が与えた珍しい玉のお蔭で七福の家族は貧困を免れることになる。 だが、七福が玉を売った金で賭博に陥りながら、貪欲な人物に変わって行く。 ソン・ユナの新人時代の姿を見られる。
byどんぶらこ