[デイリーアン キム・ミョンシン記者 2016-10-21 09:37]
野望の二つの顔『チェ・ユジン』役完璧消化
デビュー20年内功・・・演技力で論難払拭
ドラマ「THE K2」が、好評のうちに人気を独占している。 ドラマの成否に最も重要な要因に挙げられた“二人の女優”は名前の値段に加え、レジェンド級の演技を披露して論議を払拭させた。そのように、ソン・ユナは“歴代級俳優”で、イム・ユナ(少女時代、ユナ)は“演技派アイドル”で地位を固めている。
tvN金土ドラマ「THE K2」が、毎回緊張感の高い展開とともに、男主人公キム・ジェハ役を担ったチ・チャンウクの破格アクション演技に支えられて人気ドラマとして位置を確立している。クァク・ジョンファン監督の強烈で洗練されたアクションに“ボディーガードアクション”という新鮮さ、戦争傭兵出身ボディーガード キム・ジェハの高難度武術、ここにドラマの始めの段階から論難の中心に立ったソン・ユナとイム・ユナは、期待以上の演技を披露し その論難を鎮めて、かえって劇の没入度を増すなど、自分の役目を果たしている。
「THE K2」は、戦争傭兵出身のボディーガード キム・ジェハ(チ・チャンウク)と彼を雇った大統領候補の妻チェ・ユジン(ソン・ユナ)、そして世の中と離れて生きる少女コ・アンナ(ユナ)の話を描いたボディーガードアクションドラマだ。
“チュノ” “町の英雄”クァク・ジョンファン監督が演出を引き受けて、ドラマ“ヨンパリ”のチャン・ヒョクリン作家が意気投合した作品で、ロイヤルファミリーを囲んだ隠密なストーリーと、そこに加えて歴代ドラマに見られなかった強烈なアクションが加わり、もう一つのウェルメイドの誕生を予告している。
特に劇の中心を導いているチェ・ユジン役のソン・ユナの場合、キャラクターを完璧に消化して、ドラマの緊張感を一層高めている。
ソン・ユナは、二つの顔の魔女であり野心家チェ・ユジン役で、18年ぶりに悪役挑戦に出た。 チェ・ユジンは、劇中で有力大統領選候補の妻でありJBグループ一族の長女で、庶民的親近感と上品な容姿、慈愛深いイメージで国民の愛を受けるが、望むもののためには手段と方法を選ばない残忍な人物だ。
クァク・ジョンファンPDは、先立って進行された製作発表会で「実は、ソン・ユナという俳優を置いて若干の疑いを持ったのは事実だ。 従来のイメージが上品で弱い面が大きくて、果たして強いカリスマのチェ・ユジン役をよく描き出せるか疑った」とし、「だが、苦心の末にソン・ユナという俳優をキャスティングしたし、撮影をしながら感じた点は、ソン・ユナのように監督を引き込む俳優は初めてということだった。やはりソン・ユナだった」と彼女の演技力を高く評価した。
実際に、ドラマの回が進行されてソン・ユナの演技に対する評価が相次いでいる。単純に“悪い”悪役でなく、胸に事情を抱いているが露わにしない、その一方で物凄い野望を持つ希代のキャラクターだ。 そのような人物を、ソン・ユナは そのままセリフと表情で吹き出している。
彼女の残忍で悪辣な立体的な演技に、キム・ジェハもコ・アンナも さらに切なく描かれて、より極端に導いたりもする。 そのことがソン・ユナという俳優の力だ。
ソン・ユナは、事実デビュー以来“演技力論難”に対して言及されたことがない。 毎作品ごとに他の色の演技力を吹き出したし、そのように自分だけのフィルモグラフィーを完成させた俳優だった。今回の作品でも“明らかな悪女”でない、“ソン・ユナだから可能な悪人”を描き出して、もう一つの完成作を作っている。
一方、チェ・ユジンに対抗して、キム・ジェハ―チェ・ユジンの間で彼らの葛藤を最大化させる別の主人公コ・アンナ役を担ったイム・ユナも、演技力論難を払拭させて自分の役目を果たしている。コ・アンナは、劇中で大統領候補チャン・セジュン(チョ・ソンハ)の隠された娘で、母親の死以後 引きこもりで生きてきて、再び世の中に出てきてキム・ジェハに心の扉を開くようになる人物だ。
最近、一連のドラマ成否が女主人公の演技に従うという話が出るほど、その演技力が俎上に載せられているなかで、アイドル出身俳優に対する否定的視線が相変らず続いている状況で、イム・ユナはそれなりの成長した演技力を披露して少しは自由になった感じだ。
レジェンド級俳優として神懸かりの演技を披露しているソン・ユナ、そして徐々に俳優になりつつあるイム・ユナ、“二人のユナ”の活躍が引き立って見えるドラマ「THE K2」が折返し点を回った中で、劇の後半に吹き荒れる演技も期待が集められている。
byどんぶらこ