[文化日報 2010-01-06 14:21]

映画「ウェディングドレス」の記者試写会の間ずっと、鼻をすすり上げたり涙を拭く姿が絶えなかった。 試写が終わった後に、一部記者たちは『新派ドラマと思って見たのに、涙が出て当惑した』と言った。
ソン・ユナとキム・ヒャンギが母娘で出てくる「ウェディングドレス」を見ようとするなら、感受性が鋭敏な人でないにしても、ハンカチを準備して行くのが良い。 癌で死ぬことになったシングルマムが、9歳の娘と最後の時間を送って、その娘が大きくなって着ることになるウェディングドレスを作る、というあらすじは、どこかでたくさん見たような話だが、お互いに良い記憶を残したい母娘間の、細やかで心がこもった愛が涙腺を刺激する。
二人をそばで守る家族と友人たちの少し暖かい視線も ある程度には目頭を赤らめるようにする催涙制として作用する。 去る12月初めに封切りした映画“シークレット”でも、子供を事故で失った母性を 切迫するように表現したソン・ユナは、今回の作品で、分別がないようながらも、娘を命より愛するママ コウン役を通じて、絶頂の演技力を見せる。 ウェディングドレスデザイナーとして仕事に没頭するのに、普段 娘ソラをよく世話できなかったコウンは、自身が死ぬことになるという事実を知ることになるや、胸をむしり取って自らを叱る。
「上手く、気違い女。 初めからちょっと上手く。」
娘ソラは、ママが亡くなるという事実を知りながらも 知らない振りをする。 ママが自身と一緒にする時間を、思う存分うれしく享受できるように。 “マウミ”(2006)で とても幼い姿で演技初お目見えしたキム・ヒャンギは、今回 大きい悲劇と向き合った9歳の女の子の姿を器用に表現する。
コウンの兄さんと小姑で出てくるキム・ミョングク、チョン・ミソンの演技は、静かながらも、時に強烈な余韻を与える。 コウンが仕事をするウェディングショップムの女社長であり、実の姉さんのようなミジャ役のキム・ヨジンも、汚い言葉を吐きだしながらも、温もりを伝えて深い印象を残す。
この映画を見たら、胸暖かい話を、食傷ぎみでなく繊細な演出で整えたクォン・ヒョンジン監督の手並みに、新たに感心をすることになる。 彼は、前作“ホロヴィッツのために”(2006)でも、主人公たちの心理と行動を詳細に描写する 正統ドラマ技法を通じて、ヒューマニズムの温かい感動をプレゼントしたことがある。 14日封切り。
byどんぶらこ