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【映画批評】 ウェデイングドレス 古臭い、古臭くない・・・悲劇的な、悲劇的ではない

[ソウル新聞 イ・ギョンウォン記者 2010-01-01 03:27]
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観客の涙を絞り出すには、時限付き人生ほど素材はない。 愛する家族、あるいは恋人と、病気により離別するほかはない この状況は、無惨で悲劇的だ。 私の周辺の人が大切だということを感じることができる機会でもある。 だからだろうか。 観客たちは、時になると このような映画を訪ねて行く。 似た内容を見て、また見ても飽きない。

“手紙”(1997)、“8月のクリスマス”(1998)、“贈り物”(2000)など、その系統を引継ぐ映画は 数え切れないくらい多い。 海外映画と違うだろうか。 “ラスト コンサート”(1976)、“デッドマン”(1995)、“One True Thing”【母の眠り】(1998)、“プチ マルタン”(2001)も、時限付き人生を扱ったという共通分母を持った。 しかし、それなりに進化の跡もある。 たとえば 8月のクリスマスは、既存の映画が過剰な感情で観客たちに根も葉もない涙を強要してきたのとは違って、現実的な立場で静かに話を解きほぐす。 “刺激的な涙で観客を引き込む映画”という非難を避けるための、監督なりの自己救済策だったのだろう。

実は、映画「ウェディングドレス」は、こういう進化とは距離が遠い。 “胸ジーンとした離別の贈り物”というキャッチフレーズのように、二人の主人公は限りなく泣く。 胃癌に罹って、時限付き人生を生きるコウン(ソン・ユナ)と娘ソラ(キム・ヒャンギ)の切ない愛、ママ死ぬなと縋り付く姿は、あまりにもたくさん見てきた場面だ。 ただ注目する部分があるなら、“残された者の成長”くらい?

潔癖症でいじめにあったソラが、ママの死を通じて 潔癖症を克服する場面で、結末がひたすら悲劇的であるだけではないという点を周知させる。 もしかしたら、映画は、時限付き人生を通した一人の人間の成長痛を表わそうとするようだ。 もちろん、映画の99%は、ハンカチなしでは見ることのできない悲しい状況を作り出してはいるけれど。

それでも、ソン・ユナとキム・ヒャンギの演技は映画の白眉だ。 胃癌末期患者が とても美しくて(?)臨場感がちょっと落ちるが、コウンとソラの感情表現は、一瞬一瞬が非常に説得力ある。 感歎詞がひとりでに出てくる。 キム・ミョングク、チョン・ミソン、キム・ヨジンなど、助演の後押しも堅い。 109分のランニングタイムが それほど退屈でない理由は、まさに俳優たちの爛熟した演技力の力が大きい。

“2012”、“アバター”、“田禹治”(チョン・ウチ)など、ブロックバスターに驚いた胸をしばらく寝かしたいなら、ウェディングドレスは それなりの良い選択だ。 食傷気味がらずに、そのまま気軽に楽に座ってみることで充分だ。 14日封切り。

byどんぶらこ
by yoonaroom | 2010-01-08 18:57 | Comments(0)